2009年5月12日火曜日

実験経済学第5回:公共財の供給実験

前回のつづき。公平性のとらえ方は、実際のところ、かなり文脈に依存するということを示した実験結果をいくつか紹介しました。たとえば、最後通牒ゲームで、提案者と受け手の役割をランダムにくじで決めるのではなく、雑学クイズの正答率が高い人を提案者役にするというやり方があります。この場合、提案者はより多くの利得をとり、受け手にはあまり利益を分けないという行動が観察されます。

そのあと、公共財の供給実験についての説明をはじめました。

宿題:5月19日(火)午前10時50分提出。
最後通牒ゲームについて。
受け手が提案を拒否する動機について考えよう。以下の3つの実験はどのような動機を読み解くつもりなのか。それぞれの実験での拒否率が異なるものとして、答えよ。
実験0  通常の最後通牒ゲーム。
実験1  受け手は受け取りを拒否できるが、提案者自身への分配は提案者が行ったとおりに支払われる。受け手の選択は提案者に知らされる。
実験2 受け手は受け取りを拒否できるが、提案者自身への分配は提案者が行ったとおりに支払われる。提案者は受け手の行動を全く知ることなくゲームを終える。

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