2010年6月17日木曜日

基礎ミクロ経済学18:エッジワースボックス(つづき)

今回のまとめ:エッジワースボックスの書き方を習得してください。たてよこの長さ、初期保有量、無差別曲線はどのように描きますか。

いくつか専門用語のアイディアを勉強しました。エッジワースボックスでそれぞれを確認してください。

パレート改善(Pareto improvement)
状態Xと状態Yがあり、XからYへの移行がパレート改善であるというのは、次のことを意味する:
1)XからYへの移行にあえて反対する人が1人もいない、そして、
2)XからYへの移行を強く望む人が少なくとも1人はいる。

パレート最適な(Pareto optimal)状態
パレート改善を、これ以上することのできない状態。パレート効率的な状態、パレート効率的な財の配分ということもある。

契約曲線

パレート最適な状態(資源の配分・消費量)の軌跡。つまり、契約曲線上にあるどの状態(財の配分)もパレート最適である。

市場均衡の存在定理(Debreu(1959年)の定理)
いくつかの標準的な条件(主に、無差別曲線は厚みのない線で描かれ、無差別曲線が原点に対してなめらかに凸で、消費の飽和点がないこと)を満たせば、必ず競争均衡(市場均衡)が存在する。その競争均衡のもとでは、均衡価格(均衡交換比率)に対して、各個人が自分勝手に効用最大化するように取引を希望しても、全体で集計すれば、超過需要も超過供給もない状態となる。その取引後の財の配分を均衡配分という。

厚生経済学の第1基本定理
競争均衡の均衡配分は、パレート最適である。

厚生経済学の第2基本定理
いかなるパレート最適な配分も、競争均衡の結果として実現可能である。初期保有量を変えることにより、どんなパレート最適な配分も、市場均衡の結果として達成することができる。

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