2012年10月15日月曜日

公共経済学03: メカニズムデザイン・Grovesメカニズム

公共経済学ではメカニズムデザインを使った論理展開がなされるので、その意義(特に顕示原理の)を説明しました。この前提をふまえておかないでモデルを勉強しても、なんでわざわざ誘因両立な直接メカニズムを組んでいるのかわからないのでもったいないです。

そのあと、Grovesメカニズムを勉強しました。各個人が本当はどれだけ公共財から便益をうけているのか(前回のモデルでのθ)がわからないままでも、なにかしらうまいメカニズムがあって、それを通じてサミュエルソン条件を満たすように公共財の供給量を決めることができるはずだ、と教えてくれます。ただし、情報のコストがやっぱりかかるので、その公共財供給のための費用をファイナンスできない(料金徴収をしても赤字になってしまう)という問題がのこされるのです。赤字にならないようにうまく料金体系を調整すればいいのではという気がするかもしれませんが、それは誤解。だって、Grovesメカニズムというざ誘因両立な直接メカニズムで得られた結論なのですから。

0 件のコメント: