2012年10月22日月曜日

公共経済学05: 税vs量的規制、公共財としての所得再分配、クラブ財

税vs量的規制、公共財としての所得再分配、クラブ財の3つのトピックを勉強しました。

税vs量的規制は、Weitzman (1974)のモデルを勉強。汚染物質排出を抑制したい状況で、社会にとってのその便益や企業にとってのその費用が確定されていない想定です。税(=汚染物質排出1単位あたり罰金)を科すやりかたがいいのか、それとも排出総量を規制して排出権取引のような規制がいいいのか、論点を整理している。
 それぞれ利点がある。税の利点は、なによりも、企業の最適化行動(つまり罰金に見合った汚染物質削減行動)を織り込むことができること。逆に量的規制だと、汚染削減のコストが当初の想定よりもかなり大きくなってしまった場合でも、事前に取り決めた削減量を守るために多大なコストをかけることになる。それが社会的にみて望ましいかどうかは、社会にとっての便益とつり合いがとれるかどうかにかかっているが、事前にはそれはわからない。
 税方式ならば、便益は考慮されないという欠点はあるものの、事後的な調整が可能であるため、費用が多大にかかってしまう結果を避けることができる。
 税方式がいいか、量的規制がいいか、はもちろん状況次第。このモデルでは、どういった要素が、その決め手となるか(正確にいえば、決め手となりうるか)を考えている。

宿題:[肥やしを盗難していた容疑で2005年4月8日に逮捕された]Weitzman (1974)のモデルを想定しよう。
1)モデルの前提や変数、モデルの結論などを図解してください。横軸に \rho 、縦軸に B' や C'をとってみてくださいね。図は何枚か描いてみてください。

2)税規制と量的規制を考える。
政府は税規制はとらないで、量的規制をとったとしよう。汚染物質の削減目標は \hat{\rho} であり、企業はこのとおり \hat{\rho} の削減を行った。
 ところが、事後的な調査(ex-post investigation)をすると、もし税規制であったら企業はもっと削減したはずであることがわかった(i.e., \hat{\rho} < \tilde{\rho} ).
メディアから「税規制にすればもっと削減できたはずなのに、量的規制にしたせいで、削減量がすくなかった。」という批判があった。
 この批判に反論をしてみよう。補足説明、釈明、反論をするとしたら、どのように答えるか。ここでは、あくまでもモデルにそって答えよ。

3)排出削減 \rho の、(企業にとっての)限界費用と、(社会にとっての)限界便益は線形であると仮定する。講義中では、限界費用曲線の傾きが限界便益曲線の傾きよりも大きい(小さい)ときは、税(量的規制)のほうがのぞましいという結果をえた。また、前問では、それを図解した。

ここではその問題を拡張し、2企業 x,y が存在しているとしよう。
限界費用曲線への外生ショックはそれぞれ別々に発生するものとする。ただし、その共分散を \sigma_{xy} とおく。この値によって(正負やゼロの3通りを想定)税方式が望ましいか、量的規制が望ましいかが変わってくる。図を駆使して、直感的かつ正確に論ぜよ。

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