2011年6月16日木曜日

実験経済学6:公共財供給実験

公共財供給実験の結果について勉強しました。複数人で1組となり、各自が自分の初期の持ち点のうち、いくらかを拠出して公共財を作り、その便益を全員が均等に享受するというゲームです。利己的に振舞えば、公共財への拠出はゼロとするのが最適となるように利得構造が仕組まれています。それでも、完全に利己的な振る舞いをする人は少ないです。しかし、「経済学者はタダ乗りをする―――他に誰がするというのか?」という刺激的なタイトルの論文があり、合理的(利己的)思考になれた(あるいはそうした意思決定しかできない性格の人が多い)経済学者だけは例外で、経済学部の大学院生の拠出額が際立って低いことが示されています。

ともかくも、どういった要素が人々の拠出額に影響を与えるのかを探るために、あらゆる実験が行われてきました。同じゲームを繰り返すと拠出額は下がってきます。また、参加人数を増やしてタダ乗りの罪悪感を和らげたり、同じゲームを繰り返すものの、メンバーを入れ替えたり・入れ替えなかったり、etc。

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